障害者差別禁止法の骨子提言・・・内閣府へ

<内閣府部会>「配慮なし」も障害者差別 提言骨子案

(毎日新聞 9月11日(火)2時31分配信 より)

 障害を理由とした差別の解消を目指す障害者差別禁止法案について、内閣府の部会は10日、差別防止を国の責務とし、障害に応じた配慮をしないことも差別とする提言の骨子案を固めた。何が差別かの基準となり、障害者が差別から身を守ったり損害回復を求めたりする法的根拠となる。政府が目指す国連障害者権利条約の批准に向けた国内法整備の一環で、法案は提言を参考に内閣府が作成し、来年の通常国会に提出する。

 骨子案は14日の内閣府障害者政策委員会の差別禁止部会でまとめる。差別について▽障害を理由に障害のない人と違う扱いをする▽平等な待遇や機会をもうけるための障害に応じた配慮をしない--などと定義。配慮のための費用は企業など配慮する側が負担する。

 配慮については▽スロープ設置▽視覚障害の従業員のパソコンに音声読み上げソフトを導入▽発達障害者がパニックになった場合に備え避難所的な空間を用意--などを例示。行き過ぎた負担は求めないとしており、判断基準となるガイドラインを政府で作成する。

 このほか、裁判とは別に、迅速に争いを解決する調停や裁定の仕組みを中央と地方に設けるべきだとした。国の責務として▽不利益を受けやすい障害女性の実態調査▽資格の取得などを制限する既存の法律の欠格条項の検証--も盛り込んだ。

 分野ごとでは、教育においては地域の学校への入学拒否や障害に応じた授業をしないのは原則差別にあたるとした。司法手続きでは捜査の聴取から服役まで全段階で、民事も含め、必要な配慮が全て求められるとした。

 差別した人や企業に対する罰則はないが、損害賠償請求などの根拠法となる。【野倉恵、遠藤拓】


★1990年にアメリカで「ADA法(障害者差別を禁止する法)」が成立したのは画期的であった。遅れること20数年、日本でも法制化されようとしている。まだ提言の段階で、なんとも言えないが、総合福祉法の提言がほとんど無視された事から考えて、骨抜きの法律にならないように注視しなくてはならないと思う。成立後もバリアフリーや移動時の制限、通信や情報の提供など予算が必要になる段階で、「なるべく」とか「例外を認める」などという事の無いように条文も要チェック。「絵に書いた餅」にしてはならないと思う。

★国連の「障害者権利条約」に批准してない日本は、人権に関しては世界の後進国になっている。つじつま合わせでなく内実のあるものを、法律を作る場である国会で審議して欲しい。

「障害児も普通学校へ」文部科学省方針転換へ

<障害児>普通学校通いやすく…従来の施策転換 文科省

毎日新聞 9月5日(水)15時1分配信

 文部科学省は、現在障害を持つ子供の通学先が「原則として特別支援学校」と定められている法令を改正し、普通の小中学校に通学しやすくする方針を固めた。これまでの障害児教育の施策を転換し、重い障害があっても本人や保護者の意向を尊重して小中学校に通うことで、子供に達成感や充実感を感じてもらうのが狙い。学習支援にあたる教職員の増員や学校のバリアフリー工事費を来年度予算の概算要求に計上する。

 学校教育法施行令は、一定程度以上の視覚や聴覚、知的障害を持つ子供は原則、特別支援学校に就学すると決めており、教育委員会が認めた場合に限り例外として通常の小中学校に通うことを認めている。文科省は今年度、同施行令の改正を目指し、教委が本人や専門家の意見も聞きながら就学先を柔軟に決める仕組みにする。

 文科省によると、昨年度、特別支援学校の対象になる障害を持つ児童生徒は約8万5000人(全国の約0.8%)。このうち実際に特別支援学校に在籍しているのは約6万5000人で、例外的に小中学校に設けられた「特別支援学級」に約1万7000人▽通常の学級に在籍し週1~8時間の特別な指導を受ける「通級指導」に約3000人--がいる。

 法令を見直すことで今後、障害があっても小中学生と一緒に過ごすケースはさらに増えると想定される。文科省は、学校生活や学習をサポートする教職員を増やすなど環境を整備することで、小中学校で共に学べる体制づくりを進める。また、特別支援学校と小中学校間の転入学もしやすくする。

 平野博文文科相は「障害者は学校を卒業すれば社会に出る。学校にいるうちから友人らと一緒に学んで共感できるような仕組みづくりを進めたい」と話している。【石丸整】

2012.09.05 Yahoo!ニュースより

 1979年の養護学校義務化以降、障害児は近所の友だちと同じ学校へは行けずに遠くの特別支援学校(養護学校)に通わなければならない状況が続いていた。ここへ来て文科省が重い腰をあげようとしている。まだ法律にはなっていないし、国会は空転状態中。しかし、分離教育の弊害をこれ以上生み出さないために、「障害があっても、希望すれば地域の学校へ」という当たり前の法律を整備すべきだと思う。期待したい。

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